いよいよ!ようやっと!晴れて!念願の!!!

田房永子の「むだにびっくり」3巻と4巻を読む。
私はこの人のファン(私の嫌いな崇拝ファンではなく、
表現しているものに対しての正しい存在であるファン)であるが、
1巻、2巻ときて、この3巻、4巻はとても完成度が高いと感じた。
3巻はいたるところに存在している圧迫感のある人たち(アッパクちゃん)、
4巻は新聞に掲載された漫画を集めたエロものだが、
3巻、4巻共に感じたのは、ルポ体験や面白、珍人体験を越した、
体験を通しての田房論がきちんと表現されているということである。
彼女の文章はいつでもそうであったが、一冊の本にまとまったときに
3巻はアッパク、4巻では女性のエロという主題がきちんと論議され、
問いかけ、考えさせる良い本だった。
それにしても、よく昔のバイト先の同僚や上司の話がでてくるが、
よくもまあこんな変な人たちに会うなと思う。
これも彼女の性なんだろう。
でも思うに、普通の人なら「あ、こいつやばい」と危険を察知して
近づかないところを彼女はとりあえずむしろ踏み込んでみるんだろうな。
普通の人じゃあ気にはなったけど深く追求しないところを、
観察し、掘り出し、考察して何かその先を発見しているんだろうな。
その行動はとても単純な動機であるんだろう。
なんで?え!どうして?知りたい!といった。
私の友達にもそういう人がいて、自分と違う人をどこが違うのか
知りたいがためにその世界に入るという、一見無謀な行為をする子がいる。
やめなよ、どうせ違うことがわかるだけなんだから、なんて思うが
よく考えてみればとても純粋で正しいやり方のような気がする。
違う理由を知りたい。知って納得したい。
自ら体験して、知って、だからわかって、今こう言っています。ってこと。
だから説得力があるんだろう。
頭だけじゃない体を張って表現するエネルギー(彼女はとてもエネルギッシュだと思います)
途切れることを知らない興味をたたえます。
うーん。すごいところまできている。
長く継続してきたことで表現できる確信がある。
(みーちゃんの絵にも言えることだけど)


彼女の描くおっぱいがとてもキュートで好きです。
女性への愛を感じます。
男が描くロケットおっぱいへの不愛と真逆の可愛いものへ対する愛です。


あ、それと校正がしっかりしているなーと思いました。
自分でやってるのかしら?立派です。


そんな彼女は自主イベントで、フェミニスト(女性のエロ界でのフェミニストに間違いないが)
みたいなおかっぱ頭で、変な柄のスカートと網タイツみたいの履いてて
私は思わずニヤっとしていました。