ザ・ワールド

同じようなことを考えていても
文章にすると少し方向が違っていたりする。
だけど、文章が違うということは、
同じようなこと考えていたと思ったその考えが
少しずつ違うということである。
さっきまで会話していた友人の書いた文章を読んで、
あ、そういう感じね。なんて思ったりする。

人間の頭は、素晴らしくも愚かにも
精密な誤作動コンピューターだから、
人の話を聞いて、それを自分に置き換えたり、
自分と照合したりできて、会話というものが成り立つ。
文章にしてみると誤作動の誤の部分がわりと差し引かれ
ズレがよく見える。

だけどそれは悲観的なことでも、
たいしたことでもなくて、
面白いな、という類のものでしかない。

面白いですよね。
感じ方や、歩みの速度が違う。
楽しいことを思うのか、不安なことを思うのか、
一歩一歩確かめて歩くのか、走り出すのか。

そして何より面白いのは、
考えも言葉も違うけど、
見えてるものは実は同じさ。








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