生くるも 死ぬるも 我らは

晴れることはわかっていた。
いつでも目を細めないことにはまぶしすぎる陽の中。

そういえばその夜夢見たなと弟が言った。
私は夢は見ませんでしたが電車の中で気がつきました。

私は元気だと思います。
私の基礎体温はガタガタだし、
ホルモンバランスも自律神経も絶不調だし、
ぽよぽよぽよぽよ太るし、
相変わらずお金はないけど、
優しい人たちや楽しい人たちや素晴らしい猫たちに囲まれ
なんとか暮している。
いや、ごく平和に暮らしています。
「なんとか」っていうと、「苦労ばかりだけど」というニュアンスが内包されているけど、
別に何の苦労もありません。

元気だと思うのは、
悲しいことがあれど、やりきれないことがあれど、
あの時、とか、あの頃、とかに戻りたいと思うことはないからです。
ころころと笑えていた頃や、夢の時間もありましたが、
でもやはり戻りたいと思うことはありません。
それはきっと今の私は、あの頃、あの時知らなかったことを知っているからだと思います。
何かを知ることはなによりもの宝です。
知らない時に戻ろうなんていう思考の回路は存在しない。

それに思い出は思い出で、
記憶は記憶で、
経験は経験で、
ただそれとしてあるだけです。
なくなりもせず、変化もせず、
確かにそこにあって、いつでもそこにある。
出来事は出来事として
ただそうしてあるものです。
手繰りよせようとしてももうその形はとどめておらず、
走り逃げようとしてもいつでも同じところにある。


もう少し真剣に、いろいろなことを考えないといけないなと思います。
あの時身をもって感じたことを
あなたが残したものとして
答えを出したいです。









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